ストレートネックによる症状

ストレートネックによる症状3つの分類/頭痛から顎関節症まで

ストレートネック 症状

首の痛みや頭痛を招いてしまう「ストレートネック」。

ところが頭痛・肩こり・首こりは序章に過ぎず、原因不明と思っていたあなたの不調も実はストレートネックから来ているのかもしれません。

ここではそんなストレートネックについて、「どんな状態なのか」「何故それが良くないのか」を説明したうえで、「そのせいで発生する症状」を3つに分類して其々解説していきます。

1.ストレートネックとは

1-1.「ストレートネック」は症状名ではない

ストレートネックとは一つの病気や症状の名前ではなく「頸椎(首の骨)が真っすぐ」になっている「状態」を示す言葉です。

つまりストレートネック自体が痛い訳ではなくて、その状態によって色々な症状を呼び寄せてしまう事が問題なのです。もし自分がストレートネックかどうか不安な人は「セルフチェック3つの方法/ストレートネックの危険度」をどうぞ。

1-2.ストレートネックという「状態」

(1)本来の湾曲がない

先ほども説明したようにストレートネックとは頸椎が真っすぐになっている状態です。「え?真っすぐで何が悪いの?」と言われそうですが、これが問題大アリなのです。まずは初めに知っておくべきは「人間の背骨の形」ですが、生理的湾曲といって「緩やかなS字カーブ」を描いています。

ストレートネックじゃない頚椎本来首はこの写真のように後ろに向かって少し湾曲しています。人は重たい頭(ボーリングの球ほど)を支えるために、この湾曲が「サスペンション」の役割をしているからこそ重力を分散しながら体を支えていられるのです。

ところが不良姿勢で長時間居続けたり、身体に歪みがあると、首の湾曲が無くなって「真っすぐ」になりますが、これがストレートネックと呼ばれます。

原因について詳しく知りたい人は「ストレートネック5つの原因/姿勢だけではなかった!」をどうぞ。

(2)顔が前に出ている

ストレートネックのイラスト

ストレートネックの人の多くは「顔」が前に出ています。すると右のイラストのように湾曲が失われ、前に傾いた真っすぐな棒状の首になってしまうのです。後で症状の項で解説しますが、この前への傾きも大きな負担を生み出す原因になっている事は間違いありません。

もちろん顔が前に出ていない人(例えばバレリーナのような姿勢の人)もストレートネックになる事がありますが、多くの場合はこの顔が前に出ているパターンに当てはまるでしょう。

1-3.その状態が「色々な症状の原因」に

そしてサスペンション機能が無くなった「首付近の関節や筋肉」は大きな負担を背負う事になります。初めのほうを読んで「なーんだ、ストレートネックって病気でもケガでもないなら一安心だ」なんて思っていた人は大きな間違いですよ!

次の項目にて分類したうえで解説していきますが、首は脳にも近く大事な神経も通っているため、ストレートネックになると様々な症状が現れるのです。

2.ストレートネックの症状

※ストレートネックによる症状は多岐に渡りますが、それ以外の原因が関係している場合もあるので、ストレートネックと決めつけずにまずは医療機関の受診をおすすめします。

2-1.筋肉症状

頭痛・めまいを感じる人

  • 頭痛 めまい
  • 肩こり 首こり
  • 背中の痛み

この他にもどこにでもコリや疲れを感じやすくなります。その理由は先ほど説明したように「骨格でカラダを支えられない」ためにその分まで筋肉が頑張っているので当然ですよね。

人間の頭は約5キロもあるのでボーリングの球と同じ重さです。

これを「サスペンション」が効いている首に「真上から」乗っけていれば負担は最小限で済みますが、ストレートネックで「サスペンションが効かない」うえに「前に傾いた首」の上に乗せたままでは負担が大きすぎるのは明白ですよね。

こんな大きな負担を常に「首・肩・背中」などに掛けたまま生活しているので、肩こり首こりに加えてその筋緊張から頭痛が起きたり、血流が阻害されてめまい等の症状も考えられます。

「ストレートネック頭痛への対処/すぐに効く5つの方法」

2-2.神経症状

(1)神経痛・しびれ

手のしびれ例えばストレートネックと同時に起こる「胸郭出口症候群」では神経症状を招いてしまいます。そのメカニズムは胸郭出口症候群の記事に記してありますが、簡単に言えば骨格が「本来の位置」にない為に筋肉や骨が神経を阻害してしまうものです。

そのため神経の通り道である「首から手先」までのどこかに痛み・しびれといった症状が現れます。詳しくは「胸郭出口症候群の10症状/しびれ~めまいや頭痛まで」をどうぞ。

(2)自律神経失調症

ストレートネックからくる自律神経失調症(1)の症状は「直接神経が阻害される」せいで現れる痛みやしびれでしたが、こちらは身体の中の機能を調節している「自律神経」が上手く働かなくなることで生じる症状です。

その症状は「自律神経失調症の11症状/こんな不調まで?」に記してありますが「原因不明の不調」や「取れない疲労感」の多くがこれに当てはまります。例えば「偏頭痛・イライラ・下痢便秘・動悸・不眠症・」など他にも沢山あり、また精神的なコントロールも出来なくなって「うつ」に繋がることも‥。

何故ストレートネックになると自律神経が乱れるかというと、「首の歪み」と「ストレス過多」の二つが挙げられます。

先ほど説明したように筋肉が頑張り続けているとコリや血行不良を生じます。実はこの辛さは精神的にも肉体的にもかなりのストレスなのですすが、ストレートネックは寝ても覚めてもずっと続いているので身体は常にこのストレスを感じています。

そして自律神経は「持続的なストレス環境」には弱いものです。少しずつ身体の機能をコントロールできなくなってしまい、色々な症状が現れるのです。

2-3.骨格障害

(1)頚椎症

まとめて「頸椎症」と呼ばれますが、「椎間板ヘルニア・靭帯の石灰化・骨の変形」などが起こり、首・肩・腕に痛みやしびれが現れます。

ヘルニアなどは耳にした事もあるかと思いますが、何となく自分には無関係だと思っているあなた。ところがこの頸椎症はストレートネックの人には「人ごとではありません」。

なぜなら首の骨が「本来の位置」で積み重なっていない為、荷重の分散が均等ではないからです。すると一部に負担が掛かり過ぎる部分ができてしまい、その結果「ヘルニア・変形・石灰化」などが生じます。

(2)顎関節症

「顎と首なんて関係あるの?」と言われそうですが、大いに関係あるんです。

ストレートネックとは「骨格が本来の位置にはない」というのはイメージ出来たはずですよね。そして「この歪み」は頭蓋骨や顎関節の歪みにも繋がります。なぜなら首と頭蓋骨は繋がっていて、その頭蓋骨にハマっているのが顎関節だからです。

つまり「首の歪み」が「頭蓋骨の歪み」に繋がるので、その頭蓋骨を土台としてハマり込む「顎関節」もズレるという事です。

これは何cm単位でズレる訳ではないのでレントゲンでは分かりませんが、技術のある整体師などはもちろん分かりますし、酷ければ素人でも分かる程にハッキリとズレてきます。

その歪みから筋肉が過緊張を起こすので顎関節症や歯ぎしりはもちろん、顔の歪み・めまい・耳鳴り等の症状が起こる人もいます。

3.「ストレートネックによる症状」まとめ

リハビリで改善した人ここまで説明したようにストレートネックになると様々な症状が引き起こされてしまいます。そしてあなたも何か心当たりがあったからこそこの記事に辿り着いたはず。もしかすると他にも感じていた不調が「思わぬ形でストレートネックに結びついた‥」なんて症状もあるかもしれませんね。

しかし不安に思う事はありませんよ。ストレートネックから来ている症状ならば、そのストレートネックを治せばそれに伴って症状も改善されていきます。

ただしその「ストレートネックを治す」のは自分で簡単に出来るものではなく「根気と手間」がいる作業です。

それでも放っておけば少しずつ悪化していくおそれもあるストレートネックやその症状を、手をこまねいて待つのは嫌ですよね?

変わるのも変わらないのもあなた次第。

おすすめの改善方法を別の記事にて紹介していくので、あなたも是非少しの「根気と手間」を掛ける事で「健やかな毎日」を取り戻して下さいね。

「ストレートネック改善ストレッチ/かんたんで効果的な4つの方法」
「バスタオル枕で簡単!ストレートネック矯正4つのポイント」
「ストレートネックは整体で治る/改善できる整体5つの選び方」

※本稿は私見であり医学的根拠を保証するものではありませんので、情報活用は自己責任にてお願い致します。

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