入浴の効果

「効果的な入浴法」自律神経も整う5つのポイント

入浴の効果

「お風呂に入るのは身体を清潔にするため」

もしかすると、お風呂に対するあなたの意識はこれだけかもしれませんね‥。しかし実は現代人の疲れた体と気持ちをリセットするための大切な時間なんです。

ここでは「入浴によって得られる効果」から「効果的な入浴法」まで、注意点を交えながら解説していきます。

忙しくてササッとお風呂を済ませちゃう‥というあなたもこれを読んで、気持ちよく睡眠に入るための準備をしてくださいね。

1.入浴の効果は大きく3つ

1-1.副交感神経(休息モード)へ

ホルモンバランス朝起きた瞬間からグッタリとして疲れがとれていない人もいますが、それは身体的・精神的ストレスが多すぎて自律神経が乱れているおそれがあります。

そうなると睡眠中も交感神経(活動モード)が優位になるので興奮が続いたまま眠ることになります。すると副交感神経がうまく働かないので身体を回復するチカラが弱くなり、「なんか人よりも疲れやすいなぁ」となってしまうのです。※詳しくは「自律神経失調症とは/4つの原因と改善法」に。

しかし入浴方法しだいでは交感神経優位から副交感神経(休息モード)優位へと切り替えられます。すると寝付きも良くなり、眠りも深くなり、身体を回復する機能がしっかりと働き出す効果があります。

1-2.身体が温まり血行が良くなる

入浴によって適度に身体が温まるので血行が良くなります。すると新陳代謝が促進されるので疲労物質が排出(デトックス)され、栄養や酸素が全身に届くので、またまた回復が促進されます。

本来は筋肉量を増やしたり内臓の働きを良くすることに取り組み、自分自身のカラダで体温を上げる事が「代謝・循環」を良くするベストです。しかし現代の生活を送るあなたに最初からそれを求めるのは酷ですよね‥。

まずは「冬は寒さ・夏は冷房」で冷えた身体の芯を、一日一度だけでも温めてあげましょう。

1-3.水圧によって血行が良くなる

この地球上にいる以上はみんな必ず重力が掛かりますよね。すると血液・体液も足に溜まりますし、関節・筋肉にも常に荷重が掛かっています。

ところが入浴中は「水圧」によって身体に圧が掛かり、そのポンプ作用によって足に溜まった血液が心臓へ押し戻される効果があります。

これが血液・リンパの循環を促進するので、老廃物を排泄して新しい栄養を細胞に届けやすくなります。またそれによって「むくみ解消」にも効果的。

それには半身浴ではなく肩まで浸かる全身浴のほうが効果的です(ただし肺や心臓に異常がある人は水圧による負担が少ない半身浴が安心でしょう)。

さらに「浮力」によって重力から解放されるので体重が約10分の1になります。70kgの人だと7kgになるので、筋肉も内臓もふわふわと緊張が取れてリラックスできますし、関節に掛かる負担も緩まります。

2.効果的な入浴法

2-1.入浴のタイミング

睡眠する女性食後は1時間以上経って入浴するようにしましょう。食べてすぐは消化吸収のためにエネルギーを使うので、入浴すると身体は負担に感じます。

ヒトは体温が下がっていく時に眠くなるので、入浴によって一旦上がった体温が下がる時には布団の中に居たいですよね。これを逆算すると「寝る時間の2(1~3)時間くらい前」に入浴すると効果的かも知れませんね。

とはいえ入浴直後に寝床に入るとそのまま保温されてしまうために体温低下が発生せず、かえって眠れなくなるのでご注意を。

2-2.お風呂の温度

自律神経を整えるためには「40度くらいの少しぬるめのお風呂」が効果的。寝る前に熱いお風呂に入ると身体が興奮して交感神経が働きだすのでNGです。目安は10分浸かっても熱いと感じないくらいですね。

熱いお風呂が好きな人もいるはずですがそれでは逆効果になります。午前中や昼ならば交感神経を刺激しても良いですが、夜の入浴に「熱い」は厳禁ですよ。

2-3.入浴時間

入浴時間それぞれの体調によっても違いますが、一般的には10分~15分程度がベストです。それより短いと効果が少ないでしょう。

とはいえ「入浴が良いならば」と張り切って長湯するのは逆効果‥。身体が負担に感じて交感神経が働き始め、かえって疲労を溜める行為になります。

そして時間に余裕があるならば、最初に湯船につかった後に洗ってからまた湯船につかるのも効果的です。でもこの時は必ず途中で水分補給するようにして下さいね。

2-4.入浴時の注意

注意の看板先にも出てきましたが「水分補給」です。できれば入浴の前にお水を飲んでから入浴し、お風呂上りには必ずコップ1杯のお水を飲みましょう。水分不足になるとカラダに負担や危険がありますし、逆に水分が足りていると循環作用にもプラスに働くんですよ。

大量に汗をかいた後には麦茶やスポーツドリンクで「ミネラル」も補給するとさらに効果的。

また酔っぱらっている時の入浴は厳禁です。アルコールの作用で身体は「水分不足・血液ドロドロ」状態になります。ここでさらに汗をかくと脱水を起こしますし、そのぶん体内のアルコール濃度も高まります。命の危険に関わるので入浴は酔いが覚めてからにしましょう。

2-5.シャワーの効果

シャワーの効果ここまでは「シャワーで済ませずに入浴することが正解」という書き方をしましたが、実はシャワーにも入浴とは違ったリフレッシュ効果があります。

それはシャワーを浴びることで肌に刺激が入り、温度によっても刺激が加わるので、交感神経が活性化されるという事です。

朝シャワーは「コーヒー」よりも目覚め効果が高いとも言われるくらいなので、何か気分を変えたい時や、気持ちをスッキリさせてもうひと頑張りという時のシャワーは効果的なんですよ。

ただしいきなり熱いシャワーを浴びるのではなく、ぬるめである程度慣らした後に適度に温かいシャワーを浴びてください。そうする事で自律神経も急激に切り替わらずにすみますし、シャワー後に急激に冷える事も防げるからです。

「朝や日中ならシャワー・夜寝る前は入浴」と覚えておけば良いですね。

3.「入浴の効果」まとめ

ここまで色々説明しましたが、それはあくまでも一般的な目安です。

「何分間入浴するのがベスト?」「お湯は~度にしないとだめなの?」と厳密にこだわるのは「ストレスの元」。

夜もシャワーで済ませている人はまず毎日の入浴習慣を身に付ける事が大切です。

「熱くない湯船に10分くらい」と「水分補給」とだけアバウトに覚えておき、後は自分が「気持ち良いなぁ」と感じるくらいが一番効果的な入浴方法ではないでしょうか。

一度の入浴で劇的に変わるわけではありませんが、それでも毎日の入浴習慣によって少しずつ「回復できるカラダ」を手に入れて下さいね。

さらに自律神経を整えるには「つらい不調もこれで改善!自律神経を整える12の方法」をご覧ください。

※当記事はあくまでも私見であり、情報の活用は自己責任にてお願い致します。また持病を抱える人は医師に相談のうえで入浴することをお勧めします。

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