顔・頭蓋骨の歪み

顎関節症と顔の歪み/2つの治し方から見分け方まで

顎関節症 歪み

「口が開かない・アゴが痛い・音が鳴る」などの症状が現れる顎関節症ですが、その病態は5つに分類されています。詳しくは「顎関節症の根本原因と5つの分類」をどうぞ。

それぞれの顎関節症に起きている障害も違えば、その原因も違いますが、その多くに共通した問題として「歪み」がありました。

一旦治ったと思ってもまた再発してしまう理由にもこの歪みが深く関係しています。

この記事では「顎関節症と歪みの関係」をいくつかに分けて簡単に説明していくので、あなたの顎関節症改善の参考にしてみて下さいね。

1.顎関節症は歪みから

1-1.歪みを生じる「顎関節」とは

顎関節症の原因そもそも関節とは「骨と骨」とが「連結」しているものです。その周りは「靭帯」によって補強され、骨と骨の間に「クッション」が挟まっている関節もあります。

また関節全体を覆う「関節包」という袋があり、これらの関節をまたぐ「筋肉」が収縮する事で関節が動きます。

これが「関節」というものの簡単なイメージですが、顎関節も例に漏れずこのような構造をしています。そして様々な要因によってこの構造に歪みが生じてしまい、顎関節症へと繋がるのです。

1-2.顎の歪みとは

顎関節症の場合は「靭帯・関節包の損傷」「クッションのズレ」「筋肉の左右差」などによって関節がきちんと連結されなくなってしまうために「痛み・音・開閉障害」が生じます。

ただしこれは「逆もまた然り」です。

関節の連結が悪いために「その周りの組織に負担が掛かって壊れてしまう」とも考えられますよね。

この「連結の悪さ」こそがまさに歪みなんです。物でイメージしてみても「うまく噛み合っていないジョイント」の場合、繰り返し動かしていると負担が掛かかるので、いずれジョイントが壊れてしまうのは簡単に想像できるはずです。

顔・頭蓋骨の歪みさて顎関節とは「頭蓋骨」に「下あごの骨」がハマり込む関節で、あなたも耳の前を触りながら口の開け閉めをすると関節が動くのが分かるはずです。

そして「顎の歪み」というと皆さんは「下あごの骨」が顔からズレてしまっている事を想像するはずですよね。それももちろん間違いではありませんが、じつは「土台である頭蓋骨」の歪みも大きく関係しているんです。

それは次の「顔の歪み」で説明していきますね。

1-3.顔の歪み

頭蓋骨「顔」とは「頭蓋骨の前側」という事はお分かりでしょうか?

つまり「顔の歪み」とは「頭蓋骨の歪み」という事ですね。

頭蓋骨は「パズルのようにいくつかのパーツが組み合わさる」ことで形成されていますが、偏った力が加わり続けると、この組み合せ部分が少しずつズレていきます。

お医者さんの中では頭蓋骨の連結なんて動かないとも言われますが、実際にあなたも「顔の曲がった人」を見た事があるはずです。またそこまで極端ではなくても「目じりや口角の左右差」程度はよく目にしたり、自分でも気になる人もいるのではないでしょうか。

それが顔の歪みです。一度あなたも鏡の前で自分の顔を確認してみて下さい。

  • 目じりの高さ
  • 口角の高さ
  • ほお骨の出っ張り
  • 耳の高さ
  • 鼻の曲がり
  • エラの張り
  • ほうれい線の深さ

上記のポイントで「左右差」がある人は顔が歪んでいるおそれが高いでしょう。もちろんわずかな歪みは誰にでもあるものなので必要以上に心配することはありませんが、その歪みが顎関節症にどんな悪影響を及ぼすかはそれぞれ違うので注意が必要です。

また頭蓋骨そのものの歪みか、筋肉のバランスの歪みだけかによっても顎関節症に与える影響は違いますが、それはプロでなければなかなか見分けられないでしょう‥。

1-4.全身の歪み

全身の歪み身体は全身で繋がっているので、もちろん骨格も筋肉も全身で影響し合っています。

つまり「顎・顔」の歪みは「首・肩・背骨・骨盤」の歪みにも悪影響を与え、その反対に身体の歪みからも顎関節症に影響を及ぼすということです。

そもそも「脳」は優秀なので、バランスの悪い所があれば他の部分で補おうとします。極端に例えると「腰が右にズレていれば首は反対の左に傾く」という風に、わずかに補正しながら生活しています。

また「痛い部分・疲れた部分」があると無意識にかばうので、体を逃がして(かばって)動くのが自然です。

しかしこれらは「緊急回避的」に行われるのものであり、常にこの状態が続いて良い訳ではありません。

なぜならその状態が「身体に染み付く」と、それが「歪み」になるからです。

そして本来の位置からズレて歪んだ身体というのは言わば「傾いた積み木」です。「骨格」という積み木がズレた分を「筋肉」が支えながらの生活になるので、どこかに無理が生じて「痛み」や「更なる歪み」を引き起こします。

この全身の歪みがあるからこそ、顎関節症の場合も「顎・顔・頭蓋骨」だけを見るのではなく「首・肩・背骨・骨盤」まで見て、骨格・筋肉共に歪んでいる部分は整えたほうが良いという理由なんです。

この歪みをきちんと改善しなければ、一旦顎関節症が治ったと思っても再発してしまう可能性が高くなるでしょう。

2.「歪みによる顎関節症」治し方

2-1.「歪みの原因の癖」をやめる

顎関節症の原因ほおづえ歪みを作り出しているのは今までの自分自身であることが多く、それは「癖」としてあなたが認識している行動にあります。つまりその癖を改めることが顎関節症の治し方の一つといっても過言ではありません。

  • ほお杖を付く
  • 食事は片側でばかり噛む
  • 歯ぎしりをしている
  • うつぶせ寝が多い

これらの癖は「顎・顔の歪み」に直結してしまうので止めた方が良いでしょう。また以下の癖にも気を付けて下さい。

  • 足組座り・女の子座り・アヒル座り
  • 片足に重心を掛けて立つ
  • 運転中に片肘を付く
  • カバンをいつも片側の肩に掛ける
  • 仕事中の作業やテレビを見る方向がいつも斜め

これらは身体を全体的に歪ませてしまいます。他にも人それぞれ癖がありますが、長時間の「偏った体勢」は歪みの元になるので気を付けましょう。

歯科や病院などでの治療を行っている人も、これらの癖を改めることで顎関節症治療の効果向上になるかもしれませんね。

2-2.「整体」で歪み矯正

顎関節症にマッサージすでに染み付いてしまった歪みや根深い歪みには、癖を改めるだけでは効果が弱いこともあるでしょう。

そんな場合はやはり整体院を頼るのが得策です。

ただしリラクゼーション系のような揉みほぐすだけの整体や、バキッと矯正するだけの整体もあるので注意が必要です。また顎関節症を得意としていない・そもそも取り扱っていない整体もあります。そしてその技術差も大きいのが実情です‥。

しかし本当に技術のある整体院ならば歪みの矯正はもちろん、顎関節症の改善にも大きな成果をもたらせてくれるはずです。「顎関節症に整体/その効果や7つの選び方」を参考にして顎関節症の治し方のヒントにしてみて下さいね。

※本稿は私見であり医学的根拠を保証するではありませんので、情報活用は自己責任にてお願い致します。また顎関節症を疑った時はまず医療機関の受診をお勧めします。

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