椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛
お尻や太ももやふくらはぎ等につらい痛みやしびれが現れる坐骨神経痛ですが、その原因の一つに椎間板ヘルニアがあります。またよくこの二つを混同している人もいますが、この記事では「両者の違い」についても説明し、「ヘルニアによる坐骨神経痛」の治し方までご紹介していきます。
ぜひあなたも坐骨神経痛の治し方のヒントになさって下さいね。
1.坐骨神経痛とヘルニアの違い
最初に「椎間板ヘルニアと坐骨神経痛」を混同させてしまっている人のためにその違いを説明します。ご存知の方は「2」まで飛ばしてお読み頂いてもけっこうです。
1-1.椎間板ヘルニアとは
まず背骨とは24個の骨が積み重なっていて、上から「頚椎・胸椎・腰椎」と呼ばれ、この一個一個の骨の間にあるクッションを「椎間板」と言います。
この椎間板に掛かる圧力バランスが崩れるような状態が続くと、この椎間板が潰れて飛び出してしまうんです。そしてヘルニアの語源は「飛び出る」という意味です。
つまり腰椎の椎間板(クッション)が飛び出した状態が「腰椎椎間板ヘルニア」という事なんですね。
そしてこの飛び出した神経が、そのすぐ側の神経に触ると坐骨神経痛が出ると言われています。
1-2.坐骨神経痛とは
坐骨神経とは「骨盤・お尻・太ももの後側・ふくらはぎ・足先」まで繋がる神経で、人体中でも最大の神経です。この坐骨神経に何らかの障害を受けた場合に現れる症状【痛み・しびれ・灼熱感・張りなど】を坐骨神経痛と言います。
そしてこの坐骨神経の元をたどれば「腰椎から出ている神経の束」から繋がっているので、その腰椎周辺で神経が障害された場合にも坐骨神経痛は現れてしまうのです。
1-3.「原因=ヘルニア」による「症状=坐骨神経痛」
上記の説明でイメージできたと思いますが「ヘルニアという原因」によって神経が障害されてしまった場合に起こる「症状として坐骨神経痛」があるという感じですね。
詳しくはまた違う解釈になるのかもしれませんが、あまり専門的な事を言うと訳が分からなくなってしまうのでこれくらいの説明でご容赦下さいね。
1-4.ヘルニア以外に坐骨神経痛を引き起こすもの
坐骨神経痛を引き起こすのはヘルニアだけではありません。他にも「変形性腰椎症」「腰部脊柱管狭窄症」などが原因と言われています。
文字だけ見ると難しそうですが簡単に言うと、「腰椎自体の変形・周辺の靭帯の肥厚」などによって「神経の通り道が狭くなってしまう」ことで神経が圧迫されるものです。
また「梨状筋症候群」といって筋肉が硬く縮むことでも神経を圧迫して坐骨神経痛を生じます。
2.治らない坐骨神経痛は「原因がヘルニアではない可能性」も
2-1.椎間板ヘルニアは自然吸収されることも
さて椎間板ヘルニアによって坐骨神経痛が生じた場合でも、自然治癒する場合が多く見られます。なぜなら身体はヘルニアを異物として捉えて吸収消失させようとするからです。この反応は発症後1~3カ月ほどで起こるとされています。
このようにヘルニアが自然吸収されれば神経圧迫も減るので坐骨神経痛も改善するはずです。とはいえ全てのヘルニアがそうなる訳ではありませんが、この自然吸収は多くのヘルニアに見られると言われています。
にも関わらず坐骨神経痛が長く続くケースや、長い年月にわたって坐骨神経痛を繰り返すケースもあります。このような人は少し違う視点から坐骨神経痛と向き合うほうが改善への道を歩む事になるかもしれませんよ。
2-2.カラダの歪みからの坐骨神経痛かも
上記のようにヘルニアが自然吸収され、検査をしてもヘルニアがほとんど無くなった。にも拘らずまだ坐骨神経痛がある場合や、また逆にヘルニアが写っているのに坐骨神経痛は無い場合もあります。
なぜなら坐骨神経痛は「原因が分かっていないものが大半」だと言われているからです。
そしてそんな原因不明の坐骨神経痛を当整体が多数改善してこれたのは「カラダの歪み」を整えたからです。
歪みと坐骨神経痛との関連性については「坐骨神経痛の原因/その症状と4つの根本原因」をご覧頂ければ理解されるはずですので、ここでは省略します。
もちろん実際に骨や靭帯の変形による坐骨神経痛もあるので、歪みを矯正することで全ての坐骨神経痛が良くなるわけではありません。しかし多くの坐骨神経痛を改善できたという事は、なかなか治らないあなたの坐骨神経痛も良くなる可能性があるという事です。
3.ヘルニアによる坐骨神経痛の治し方
3-1.まずは病院へ
やはり坐骨神経痛のような症状が現れた時には他の疾患からきている場合も考えられるので、まずは病院を受診された方が良いでしょう。
そして特別な疾患がなく、ヘルニアなど多くの坐骨神経痛の場合の治療は「薬・牽引・温熱・装具・ブロック注射」などの痛みを緩和するものが主になるかと思いますが、それでも自己修復力によって回復していくケースもあるでしょう。一般的に病院で行われる治療は「病院での坐骨神経痛6つの治療/その効果とは?」を参考に。
3-2.ストレッチ
やはり腰やお尻周辺の筋肉が硬いと血行不良を起こすので、傷んだ組織の修復力が落ちてしまいます。
また神経は血液から栄養を貰って機能しているので、血行不良から坐骨神経痛を生じることもあります。ヘルニアからと思っていた坐骨神経痛が実は筋肉の問題であり、ストレッチにて改善することもあります。
そして筋肉が硬く縮んでると姿勢不良や歪みを招きます。このように筋肉が不健康になると悪影響が強く働くので「坐骨神経痛に効くストレッチ/治療にも予防にもなる6つの方法」に記してある方法を試してみてはいかがでしょうか。
3-3.整体
病院でも治らない、自分でストレッチをしても治らない、もうお手上げだという人はぜひ整体院を頼ってみてはいかがでしょうか。
これは私が整体院をしていて、多くの坐骨神経痛を改善してきたから言うだけではありません。私自身プロの競技者として沢山のケガや困難な状況を整体の先生に救ってもらった経験があるからです。
膝や肩の手術も含めて様々なケガを経験し、身体のアチコチが歪んでいる状態だったので坐骨神経痛ももちろん何度も発症しました。それでも全国の素晴らしい先生達に矯正してもらうとあっという間に良くなり毎回驚いていたのを思い出します。
もちろん「整体では良くならなかった」という声も耳にしますが、それは本当に上手な先生にもてもらったのでしょうか‥。整体といっても全国に溢れている現在では、その技術の差が激しいのが実情です。
「坐骨神経痛に効果のある整体・ない整体/6つの判断基準とは」において当整体がどのように多くの坐骨神経痛を改善してきたのかをご紹介していますので、これを参考にあなたの周りの信頼できる整体院を見つけてみて下さいね。
4.ヘルニアによる坐骨神経痛まとめ
椎間板ヘルニアとは坐骨神経痛を招く疾患の一つに過ぎません。
もちろん症状が現れた場合はまず病院で診てもらう事が大前提ですが、その後も治らない場合には少し視点を変えてみることも改善への道しるべになるとお伝えしました。
つらい坐骨神経痛があると毎日の仕事や日常生活にまで支障をきたしていまいます。これを読んだあなたの痛みやしびれが少しでもいい方向に向かわれることを願っております。
※本稿は私見であり医学的根拠を保証するではではありませんので、情報活用は自己責任にてお願い致します。また不調を自己判断している人は一度医療機関を受診されることをお勧め致します。