すねが痛くなって病院に行くと「シンスプリントですね。無理しないでください」と言われたあなた‥。
でも少し休んだのに練習再開すると同じように痛くなるので「もうすぐ最後の試合があるのに‥」「今が大事な時期なのに‥」「シンスプリントって治るのかな?」と不安でいっぱいですよね。
それに同じ練習をしている仲間は大丈夫なのに「どうして私だけがシンスプリントになるの?」という疑問もあるでしょう。
でも大丈夫。シンスプリントは適切な対応をすれば必ず良くなります。
そのためにはまず原因を知ることが大切です。「使いすぎ」だけではない本当の理由を理解することでシンスプリント改善や再発予防の参考にしてください。
1.原因の前に「シンスプリントとは」
シンスプリントとは正式には「脛骨疲労性骨膜炎」と呼ばれるものです。読んで字のごとく「脛(すね)の骨」をおおう「骨膜」に負担が掛かり過ぎた結果、炎症が起きて痛みが生じた状態です。
そのほとんどが「すね(内側)の下1/3部分」に痛みを感じますが、初めは少しの違和感くらいから始まり、我慢して運動を続けるうちにどんどん酷くなるケースが多く見られます。
またシンスプリントは色んな年代の人に見られますが、特に成長期のお子さんに多いのも特徴の一つです。お子さんはまだカラダが出来上がっていないため、筋肉も骨も強度が充分ではありませんからね。
そして主にスポーツによる負担で起こり、一旦痛みが引いたとしても再発が多いので厄介な障害と言えます。さらには、かばって競技を続けるうちにカラダの軸もブレてしまうので、他のケガにも繋がるおそれやパフォーマンスが落ちる心配とも隣り合わせです。
自分の症状がシンスプリントなのかどうか知りたいという人は「すねが痛い|シンスプリントかも知れない5つの症状」を参考にしてください。
2.シンスプリント本当の原因は2ステップ
2-1.直接の原因は「筋肉の硬さ」
痛みを感じるのはスネの骨(骨膜)が炎症を起こしているからだと言いましたが、その骨膜が炎症を起こす原因は筋肉の硬さにあります。
筋肉が硬くなるというのは、縮まったまま柔軟性がなくなるという事。走ったり跳んだりする時に主に働く筋肉は「すねの骨の内側」に付着しているので、この筋肉が硬くなって縮まると付着部である骨膜は常に引っ張られます。
その状態で走ったり跳んだりを繰り返すと、さらに筋肉の緊張が強くなるので痛みを生じるほど炎症してしまうのです。
電気製品のコンセントでもコードの根元を太く強くして守ってあるように、繰り返し引っ張ると根元に一番負担が掛かるというのはイメージできるのではないでしょうか。
練習を休んで痛みが取れたからといって、この筋肉の硬さが取れないままであればまたすぐに痛みが戻ってしまいます。まずはこの「筋肉の硬さ」を取り除くことがシンスプリント改善への第一歩と理解してください。
※ゴリゴリマッサージや電気などでは決して筋肉は緩まないので要注意。
2-2.「筋肉の硬さ」は「カラダの歪み」から
では筋肉がそこまで硬くなるほどに負担が掛かる理由は何か。それは「カラダの歪み」です。
ここでは「骨格のズレ」「姿勢不良」「重心の位置異常」「筋バランスの悪さ」を総合して『カラダの歪み』と呼びます。
この歪みは人それぞれ違いますが、その状態によって様々な箇所に悪さをします。
骨格のズレや姿勢不良があれば体幹の大きな筋肉がうまく働かないので、その分末端の筋肉がカバーしなければなりません。例えば重心がズレるとどちらかに荷重が増えるので、そちらの筋肉にはより大きな負荷が掛かります。そしてこのような歪みには、筋肉のバランスの悪さ(前後・左右・上下など様々)が確実に併発しています。
まだまだ挙げればキリがない程に全身で影響し合ってカラダを支えているので、シンスプリントの根本原因にはこの「カラダの歪み」があることがほとんどです。
3.シンスプリントの原因まとめ
ここまで読んで頂いたらもうお分かりだと思いますが、シンスプリントを根本から改善しようとするならばその原因である「カラダの歪みから」治さなければいけません。これは自分ではどうしようもないので、信頼のできるプロを見つけて頼ってみてください。当整体ではどのようにシンスプリントに向き合い、多くの人を痛みのない競技生活に導いてきたかを「プロの本音/シンスプリント治療5つの方法」に記してありますので、参考にしてください。
また一時的にでも痛みを無くしたいのであれば、その原因となる筋肉に的確にアプローチする事が大事です。ただしゴリゴリしたり電気を当てても筋肉は緩みませんよ。それどころか下手に続けるとだんだん筋肉が硬くなる事もあるので、実際にこれをやっていた人は実感として良くならなかったのではないでしょうか。
シンスプリント改善にはできれば信頼のできるプロを探す事が一番の近道ですが、難しい人もいると思うので他のページに自分でできるケア方法を載せておきます。