シンスプリント

シンスプリント用サポーターの効果とデメリット

シンスプリントによる脛の痛みは、運動が全くできない程ではないけれど長引くのがその特徴。そのため逆に練習を休まず無理をしてしまったり、休んで一旦痛みが引いてもまたすぐに再発するという声を沢山耳にします。

代表的なのは「試合に向けて大事な時期なのに、思い切り練習ができない」という悩みです。

そんな時にシンスプリント用サポーターを着けると痛みが軽減される場合もあるので、「なんとか練習したい・なんとか試合に出たい」という時は有難いものですよね。

しかし良い事ばかりではありません。ここではシンスプリント対策にサポーターを着けた時の効果だけでなく、着け続けることによるデメリットも説明し、サポーターを選ぶ時の注意点まで併せてご紹介します。

1.サポーターを着ける前に確認「効果とデメリット」

原因を説明1-1.効果

「痛みを軽減できる」という事そのままです。なんとかしたい時の応急処置として痛みが減るのは、非常に心強いものですよね。

これはふくらはぎを圧迫する事によって血流が阻止され、そのせいで知覚が鈍って痛みが和らぐからなんです。

ただしその効力は人によってまちまちで、気休め程度にしかならない場合もあります。また痛みが軽減したとしても長くは続かず、だんだん前以上に痛みが出てくる事も少なくありません。

それは一時的な「ごまかし」に過ぎないからで、根本的な「シンスプリントの原因」は改善されていないからです。サポーターに頼るのは「試合目前で痛みをなんとかしたい!」という場合の応急処置だけにして常用は避けるほうが良いでしょう。

1-2.デメリット

先ほど少しお話ししたように「サポーターの長期使用によって症状悪化もあり得る」という事です。

なぜなら根本が改善されていないという事は、痛みの原因であった「すねの骨・周りの筋肉への負担」が掛かり続けるから。

そして痛みというのは「もう限界だよ」という身体からのメッセージです。痛みをごまかすというのは「身体は悲鳴をあげているのに、それを無視して負担を掛け続ける」という行為なのです。

これでは悪化するのも解りますよね。

またサポーターの常用では、圧迫やサポートによって自分自身の筋力が衰えていくのも問題です。一時的になら大丈夫ですがこれも常用を避けるべきポイントの一つです。

カラダの歪み

メディカルイラスト図鑑参照

そして恐いのは多少の無理ができてしまうところにあります。シンスプリントの痛みをかばって運動を続けるうちに本来のカラダの使い方を忘れてしまい、かばった動き方がカラダにインプットされます。その癖によってカラダは歪み、重心の位置もズレるのですが、ほんの微妙な違いなので本人も気付きません。

これではシンスプリントが治った後も「軸がぶれる・バランスの悪さ」などの併害が残り、その後もパフォーマンスは上がりませんよね。さらにシンスプリントは再発しやすいと言われますが、反対の足にも痛みが出やすい理由にはこれもあるのです。

2.シンスプリントサポーターの選び方

ここまでの説明によってサポーターなんか使わないほうが良い‥と思われる人もいるでしょう。しかしスポーツをする人にとって「一時的にしのげる事」がどれだけ有難いかも私自身良く知っています。

それを頭に置いての使用であれば心強い味方になってくれるはずなのでその選び方をご紹介しますね。

2-1.サイズ調整ができるもの

サポーターはサイズ調節ができる物を選んでください。スポッと下から穿くようなものでは、圧迫が強すぎたり逆に弱くて意味がないという事にもなり兼ねません。

それに比べて、スポーツ用サポーターなどの留め具が付いているものならば、マジックテープ等で圧迫具合を調節できるので、人によって太さや形の違うふくらはぎに合わせられます。またこのくらいが一番痛みが少ない、楽に走れるなどの強さ調整も可能です。

また競技以外の日常ではギリギリまで緩めて使うか、もしくは日常生活用の保温サポーターを使用した方が良いでしょう。ふくらはぎウォーマーでも良いかもしれませんね。

スポーツタイプサポーターで常に血流を阻止していては回復できませんが、保温されていたほうが血流は良いので筋肉も少しは柔らかくなります。

2-2.通販ではなく実際に試着してから

ネットで探す現代では通販で何でも手に入る時代ですので「店舗に行くのは面倒くさいから」とサポーターもネットで探す人がいるかも知れません。

しかしサポーターは必ずスポーツ用品店に行って、試着させてもらえる物は自分の足で試着してから買うようにしてください。先ほど説明したように「着け心地」や「痛みのサポート具合」は実際に装着してみなければ分かりません。さらに言えばサポーター自体が効かない場合も考えられます。

大事な自分のカラダの事なので、面倒くさがらずに何とか時間を工面して試着してくださいね。

3.サポーターに頼らずに、シンスプリントを改善

走る二人もう何度も解説しましたが、長い期間サポーターに頼っていては治るものも治りません。

実はシンスプリントは、その根本から治していけば早期改善も充分に可能です。もちろん重症化している人は根本から改善するのに少し時間が掛かるかもしれませんが、それでもサポーターでごまかしているよりはずっと近道になるでしょうし、再発のおそれもグッと減ります。

サポーターだけに限らず、色々な治療や対策をしてきたけれど痛みが引かないという人は、そもそもやっている事が間違っているのかもしれません。

シンスプリント『本当の原因』は2つ」を読んでそのメカニズムを知ることで、改善のためにはどうすればいいのかを知ることができます。

また「プロの本音/シンスプリント治療5つの方法」には、今までシンスプリントに悩む多くの人をどうやって改善してきたかを記してあるので参考にしてみてください。

いつまでも我慢しながら競技を続けるのではなく、痛みなく思い切り走れるようになる事を願っています。

※当記事は整体院の私見ですので自己責任にてお願い致します。またシンスプリントを疑った場合はまず病院に行かれた方が安心ですよ。

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