オスグッドテーピング
オスグッドと言われたけれど「何とか練習を続けたい」と思い、良いテーピングの巻き方はないかとここに辿り着いたのではないでしょうか。
テーピングも適切に巻けば効果的ですが、間違った巻き方をしていると結果的にオスグッドの治りを遅めてしまうものです。
ここではオスグッドに「おすすめのテーピング」から「テーピングの注意点」を説明し、またテーピングと並行して行うと効果的な「自分でできるケア」や、重症化している場合の「根本改善への道しるべ」までを紹介していきます。
1.オスグッドにテーピングを巻く意味
1-1.「筋肉の働き」を補助
キネシオテーピングに代表されるような「伸縮性のあるテーピング」を筋肉の走行に合わせて貼ることで、筋肉の働き(=収縮)を助けます。
オスグッドは「太ももの筋肉の硬さ」によってその付着部である骨が引っ張られて生じる炎症なので、その太ももの筋肉をサポートしてあげると幾分かは負担が減って楽になります。
1-2.「血流アップ」で組織の修復促進
実際の巻き方は後で述べますが、筋肉や皮膚を伸ばした状態でテーピングを貼るので、その伸ばした筋肉を通常の状態に戻すとテーピングは縮みます。
すると縮んでできたシワによって皮膚が細かく持ち上がるので、その下に細かなすき間ができ、周辺の血行が良くなります。
人間は消化吸収した栄養を血液によって身体の各細胞に届けられるので、血流が良くなるという事は身体に栄養が沢山届くという事です。筋肉ならば疲れや硬さが取れ、炎症部分は修復が促進されるという事ですね。
2.「オスグッドのテーピング」2つの巻き方
2-1.太ももの真ん中に
- 長さを測る=テーピングを剥がさずに「股関節の少し上にある出っ張った骨~膝下の骨」まで当て、それより少し長めに切る
- 貼り方=「股関節~膝下」までを真っすぐに繋ぐように貼る(このとき筋肉を伸ばした状態で貼りたいので、次のような状態にする)
- 誰かに手伝ってもらうのがベスト(自分は横向きに寝た状態で足首を手で持って、お尻の後ろまで軽く引っ張ると太ももが伸ばされる→そのまま補助者に股関節~膝下まで貼ってもらう)
- この時の注意は「テーピングは伸ばさないで貼る」
【太ももを伸ばした状態で、テーピングは伸ばさない(引っ張らない)で貼る】という事がポイントです。テーピングにシワが寄っていれば正解です。これができるのならば、どんな姿勢でも良いですし、一人で貼っても構いません。
2-2.太ももの横(内側と外側)に
保護者の方に手伝ってもらう前提で言いますね。
- 体勢=本人は仰向け(上向き)に寝転がり、膝を立てる(曲げる)
- 長さを測る=「股関節~膝下の骨」までを測ってテーピングを切り、同じものを2枚作る
- 貼り方=まず内側か外側のどちらでも構わないので例として「太もも上部の内側~膝下の骨を超えて5cm」に貼り、次に「太もも上部の外側~膝下の骨を超えて5cm」に貼る
- 太もも上部の内と外からきたテーピングが「膝下の骨」でクロスしているのが正解
これも膝を曲げて太ももを伸ばした状態で、テーピングは伸ばさないで貼るのがコツです。
基本は先に説明した「太もも中央」の貼り方で大丈夫です。それで全く効果が感じられない場合はこちらを試したり、または「中央+左右」の3本でもOKです
2-3.間違った巻き方
本来テーピングに正解不正解はありませんが、オスグッドにはおすすめできない巻き方があります。それは膝の靭帯損傷時などに行うような「テーピングをガチガチにして膝を固定」するような巻き方です。巻き方は色々ありますが、動きの制限されるような強固なテーピング全般の事を指しています。
これでガチっと動きが制限されると痛みは軽減されるかもしれません。しかし固定が強いまま競技を続けると更にかばって動く事になり、そのかばった動きを続けると「クセ」として身体に染み付くので「バランスの悪さ」や「カラダの歪み」に繋がります。また動きが制限された筋肉は瘦せ細るので、左右でアンバランスな筋肉になります。
するとしばらく経ってオスグッドが治ったとしても「他の部分が痛い・反対の膝までオスグッド・重心が不安定で調子が悪い」というような二次的障害を引き起す元になるのです。これはサポーターを使い続けている人にも言えることなので「オスグッドサポーター/知らなきゃいけない効果とデメリット」にて確認してくださいね。
3. テーピングと並行しての「オスグッドケア」
テーピングで「筋肉の働き」や「組織の修復」をサポートしたしても突然痛みが無くなる訳ではありません。そこで少しでも早くオスグッドを改善するためのセルフケアが他にもあるので自分でできる事から始めていきましょう。
まずは「ストレッチ」ですね。むやみに筋肉をむやみに伸ばしても逆効果ですが、適切なストレッチを続けると筋肉が緩んで痛みが減り、血流アップで痛んだ組織の修復を早めてくれます。
「オスグッドに効くストレッチ/治療効果が驚くほど上がる4つの方法」を参考に。
4.テーピングに頼らず「オスグッドを根本改善」
もし膝を軽く曲げるだけでも痛みが出るような場合は、テーピングだけで治る状況ではないと考えられます。そこまで重症化した子には、保護者の方がオスグッドの原因をきちんと理解し、改善への道しるべを示してあげた方がお子さんの為です。
4-1.オスグッドの原因を知ろう
まずオスグッドとは「太ももの筋肉」が硬くなり縮むことで、その付着部である「膝下の骨」が運動のたびに強く引っ張られて炎症を起こした状態です。
ではなぜあなたのお子さんだけそんなに筋肉が硬くなるのか?
それは普段の「姿勢の悪さ」をはじめ、癖だと思っている「身体の傾き」や「骨格のズレ」などの「カラダの歪み」から来ます。そこに競技特性として「同じ方向にばかり身体をひねる」「軸足がいつも同じ側」などの動きを繰り返す事でさらに歪みを増長させてしまいます。
歪むとなぜ太ももの筋肉が硬くなり痛みに繋がるかは「オスグッドの原因/病院では教えてくれない4つの要素」にて詳しく解説してあります。
4-2.「カラダの歪み」を正す
まだそこまで原因が根深くないうちは適切なストレッチや練習後のダウンなどに、テーピングでサポートしてあげる事でオスグッドは回復していくでしょう。しかしすでに重症化したオスグッドはその原因から改善しなければいけないと説明しました。
そのためにはやはりプロに任せるのが一番です。
実際に当整体に来られるオスグッドのお子さんのほとんどが改善し「えっ、こんなに変わるの?」という早期改善も全く珍しくありません。
ただし全国には色々な整体・接骨院・治療院などが溢れているのでどこに行けば良いのか分からないという声を耳にします。実際に色々通ったけど治らなかった人は、そこでは「電気・バキボキ矯正・むやみなマッサージ」等ではありませんでしたか?
それではその場は効いた感じがしても結局オスグッドをこじらせてしまいます。
そこで整体など治療院選びの目安として当整体がどのようにオスグッドを改善しているのか、こちらを読んで参考にして下さいね。「オスグッド改善5つの方法/プロの本音とは」
※当記事は私見であり医学的根拠を保証するものではありませんので、情報活用はあくまでも自己責任にてお願い致します。またオスグッドを疑った場合にはまず医療機関の受診をお勧めします。