坐骨神経痛の原因

坐骨神経痛4つの根本原因と症状

坐骨神経痛の原因

腰・お尻・太もも・すね・足にかけて強い痛みやしびれの出る坐骨神経痛。

この記事ではそんな坐骨神経痛について「坐骨神経とは何なのか」から「その症状」を紹介し、坐骨神経痛を招く「4つの根本原因」まで解説していきます。

これを読んで理解を深める事で、なかなか治らない坐骨神経痛解消への第一歩になるはずですよ。

1.原因の前に「坐骨神経痛」とは

1-1.「坐骨神経」って何?

疑問に答えます原因を解説するまえに坐骨神経痛について簡単に説明しておきます。

坐骨神経とは「腰」から「骨盤・お尻・太ももの後側」を通って「足先」まで伸びている神経で、人体の中で最大の神経です。

この大きさからも分かるように、坐骨神経は下半身の多くの部分を司る重要な神経ですが、皮膚に近い位置を走行しているので「圧迫」や「筋肉の拘縮」による影響を受けやすい神経でもあります。

そして大事なのは、坐骨神経も含めほとんどの神経は「血管と併行して走っている」という事です。

なぜ大事かというと「神経は血液から栄養を貰わなければ機能しない」から‥。

つまり神経自体の圧迫もさる事ながら「血流が阻害」されることが坐骨神経痛の原因になっている事も多いという事です。

例えば「正座を続けて足がしびれる」というのもこのイメージに近いですね。同じように「腰椎・骨盤・お尻」から足先までの間で、何らかの原因によって血流が阻害される状況が続くと坐骨神経が障害されてしまうのです。

1-2.坐骨神経痛の「症状」

坐骨神経痛の症状

フリーメディカルイラスト図鑑参照

坐骨神経痛とは疾患名ではなく、坐骨神経に現れる様々な症状の総称です。

お尻から太もも・ふくらはぎ・すね・足にかけて「痛み・しびれ・張り・灼熱感」などの症状が現れます。これらの症状はお尻から足全体に現れることもあれば、足の一部に現れることもあり、またその日の体調によっても変わります。

そして坐骨神経痛は実は20代30代の人にも見られるので、若くても心当たりのある人は早めに治療していきましょう。とにかく今すぐ対処したいという人は「坐骨神経痛への対処/激痛や妊婦でもこれで安心4つの方法」をどうぞ。

2.坐骨神経痛「症状の原因」

歪み改善坐骨神経痛症状の原因には「腰椎椎間板ヘルニア」「腰部脊柱管狭窄症」「梨状筋症候群」の3つが挙げられます。

若齢の場合は「ヘルニア」が多く、高齢の場合は「狭窄症」が原因、そして「梨状筋症候群」はお尻周辺の筋肉に問題がある幅広い年齢層に起こります。それぞれ以下に簡単に説明しておきますね。

3-1.腰椎椎間板ヘルニア

人間の背骨は24個の骨が積み重なって出来ていて、その一個一個を首から腰までそれぞれ「頚椎・胸椎・腰椎」と言います。

このそれぞれの「骨と骨との間」にはクッションの役割をする「椎間板」が挟まっていて、この椎間板が何らかの理由で潰れると外に押し出されて神経を圧迫します。これが坐骨神経痛症状の原因となるのです。「ヘルニアによる坐骨神経痛/その違いと3つの治し方」

3-2.腰部脊柱管狭窄症

背骨の中には神経が通るスペースが確保されていて、この中を脳から続く神経が通っています。このスペースを「脊柱管」と言い、脊柱管狭窄症とは文字通りこの脊柱管が狭くなって神経を圧迫することで坐骨神経痛症状の原因となるものです。

3-3.梨状筋症候群

梨状筋とはお尻にある筋肉で、坐骨神経が骨盤内からお尻に出てくる時にこの梨状筋の下を通ります。

そして梨状筋が硬いと、ここで神経が圧迫されて坐骨神経痛症状の原因となります。

3.坐骨神経痛の「根本原因」

ここまでが一般的に言われている坐骨神経痛の原因です。ところが実際には検査をしても原因が分からない事も多く、また反対にヘルニアや脊柱管狭窄を抱えていても坐骨神経痛の症状がない人も沢山います。

つまり原因不明の坐骨神経痛が沢山あるという事ですね‥。

しかしここで思い出してほしいのが「神経は血流障害に弱い」という事です。ここから導き出されるのは「腰椎から骨盤・お尻周辺」までの間に何らかの原因で「血流障害」が起きているために神経も障害されて坐骨神経痛の症状が現れるという答えです。

実際に私が沢山の坐骨神経痛を改善してきたのは、整体技術によってこの血流障害を緩和していくから。ここではその血流障害の元を「坐骨神経痛の根本原因」として以下に説明していきますね。

3-1.筋肉の拘縮

筋肉の拘縮梨状筋症候群でも分かるように「筋肉の拘縮」によって血流が阻害されて坐骨神経痛の症状が現れます。

腰椎周辺にも細かな筋肉があり、骨盤にも沢山の筋肉が付着しているので、これらがどこかで拘縮することで血管・神経に悪影響を与えます。

また拘縮した筋肉が直接神経や血管を阻害するだけではなく、他の場所で筋肉が拘縮する事で身体を歪ませてしまう事も坐骨神経痛の根本原因になります。

例えばどこかの筋肉が拘縮すると充分に働けなくなります。するとその分まで他の箇所への負担が増し、今度はそこにも疲労が蓄積して硬くなります。こうして身体は全身でバランスを取っているので負担も連鎖していくんです。その結果腰椎や骨盤周辺の筋肉の拘縮に繋がり、坐骨神経痛の原因へと繋がります。

3-2.骨格の歪み

骨格のズレ

メディカルイラスト図鑑参照

人間は長い年月を掛けて進化してきたおかげで「立って生活するために効率的な身体」を手に入れました。もちろんその中心には「骨格」があってのものですが、この骨格は普段の癖や仕事中の体勢などの繰り返しによって歪んでしまいます。

するともちろん「骨格の軸(芯)」として存在する背骨もわずかに歪みます。

これが長く続くと周辺の筋肉の緊張はもちろん、背骨にある靭帯にもストレスが掛かって分厚くなり神経を圧迫することもあるでしょう。また歪んだまま荷重が掛かり続けた背骨自体にも変形や棘ができて神経を圧迫することもあるでしょう。

こうして骨格の歪みも坐骨神経痛を招く根本原因の一つになるのです。

3-3.姿勢の悪さ

姿勢の悪さ

メディカルイラスト図鑑参照

坐骨神経痛において欠かす事のできない原因がこの「姿勢の悪さ」です。

姿勢が悪いと筋肉にももれなく負担を掛け、骨格の歪みにも繋がります。そして上記の説明のように神経・血管が阻害されて坐骨神経痛の症状を招くのです。

3-4.重心の異常

重心バランス「姿勢が悪い・筋肉が不健康・骨格が歪んでいる」などを抱える人の多くはこの重心の位置感覚もズレている場合が多いでしょう。

人間だけでなく何でもそうですが、重力に抗して存在している以上は「一番バランスの取れる重心の位置」があります。この位置にいるときは負担が少なく居られますが、ここからズレると途端に色んな箇所に負担が発生してしまいます。

例えば「積み木」でも、重心に沿って積み上げなければ倒れてしまいますよね。しかし人間は倒れないように筋肉が働いてくれます。という事はその間は常に筋肉が無理しているという事‥。

これがずっと続くと負担が蓄積するので筋肉の拘縮・骨格の歪みが生じ、坐骨神経痛症状の根本原因へと繋がってしまうのです。

4.坐骨神経痛の症状・原因まとめ

もちろん実際には加齢による「骨の変形」や神経近くの「靭帯の変性」などによって神経が障害されている場合もあるので、全ての坐骨神経痛の根本原因が「歪み」だとは言いません。

しかしここまでの説明のように筋肉の拘縮も含めて「カラダの歪み」が坐骨神経痛の症状に大きく関係しているという事は確かです。

骨格の歪みや重心などは自分では分かりにくく対処もしにくいですが、筋肉や姿勢の問題は自分でも対処できる事があるはずです。他の記事にておすすめの方法をお伝えしていくのでそちらも参考にしながら坐骨神経痛の原因を改善していって下さいね。

※ただし神経障害が悪化して緊急を要する場合等もあるので、自己判断する前に一度医療機関を受診して下さい。また本稿は私見であり医学的根拠を保証するものではありませんので、情報活用は自己責任にてお願い致します。

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