坐骨神経痛に効くストレッチ
お尻から足への痛み・しびれが現れたままなかなか治らない坐骨神経痛。あなたもそんな坐骨神経痛に苦しみ、何とかしたいとストレッチを探しているはずですね。
この記事にて紹介のストレッチ方法にコツコツ取り組めば坐骨神経痛の改善も可能ですので、まずは効果的にストレッチを行うためにも「坐骨神経痛とは何なのか」を理解して頂いたうえで「6つのストレッチ方法」を解説してあります。これを読んであなたも坐骨神経痛のない毎日を取り戻して下さいね。
1.ストレッチ効果UPの為に「坐骨神経痛とは」
1-1.坐骨神経って何?
ストレッチ方法に行く前にまず説明しておきますが、坐骨神経とは人体中で最大の神経で「腰から骨盤・お尻・太ももの後側を通って足先」まで伸びている神経です。
この通り道である「腰椎・骨盤・お尻」周辺はカラダの土台として大変な荷重を背負う部分なので、様々な問題が発生してしまいます。その結果神経が障害されて坐骨神経痛が生じるのです。
1-2.坐骨神経痛の症状
「痛み・しびれ・灼熱感・張り」などの症状がお尻から太もも、ふくらはぎ、足先までの広い範囲に現れます。
これらの症状は広い範囲に現れることもあれば、その範囲のうちの一部に現れることもあり、その日の体調によってもその出方は様々です。
1-3.坐骨神経痛の原因
坐骨神経痛を招く原因は一つではありませんので、以下に紹介します。
- 腰椎椎間板ヘルニア
- 脊柱管狭窄症
- 腰椎すべり症
- 変形性腰椎症
- 梨状筋症候群
字を見てもよく分からないと思いますが、梨状筋症候群以外の5つは簡単に言えば「腰椎やその周辺組織の変形」によって神経が圧迫されるものだとイメージして下さい。
ところが検査をしてみてもこれらの原因がハッキリと分からない場合もあり、またMRI検査でヘルニアや骨の変形が写っていても無症状の場合もあります。
つまり「原因不明の坐骨神経痛」や「検査で写ったものとは違う原因からくる坐骨神経痛」もあるという事です。
そして私はその原因を「歪み」や「筋肉の拘縮」だと考えています。
なぜなら当整体ではこの問題を矯正する事で沢山の坐骨神経痛を改善に導いているからです。しかし自分で歪みを矯正する事は難しいので、筋肉の問題を解決する方法としてこの記事ではストレッチを紹介していきますね。
もちろん坐骨神経痛を招く原因にはここに紹介した以外の重篤な疾患も考えられるので、勝手に自己判断せずに一度病院で検査してもらって下さいね。その上で自己責任にて無理のない範囲でストレッチをお試し下さい。
2.坐骨神経痛への「ストレッチ効果」
2-1.神経には血流が必要
身体の多くの神経は必ず「血管の近く」を通っていますが、これは神経は「血液から栄養を貰うことで機能している」からなんです。
つまり「血流が滞ると神経が障害される」という事であり、長時間の正座で足がしびれるのもこれですね‥。
そして坐骨神経も例外ではなく、血流が阻害されると神経が障害されてしまうのです。だからこそ血流を阻害してしまう要因、すなわち「筋肉の拘縮」を解消する方法としてストレッチが有効なんですね。
もちろん「骨や靭帯の変形・ヘルニア」などが原因の坐骨神経痛にはストレッチが効かない場合もあるのでご注意下さい。
2-2.歪みにもある程度は効果的
筋肉が硬く縮むことで骨格を引っ張っている場合、そんな歪みの解消に対してはストレッチも効果的です。
また姿勢の悪さもカラダの歪みや筋肉の硬さに影響し、結果として坐骨神経痛にも悪影響です。とはいえ良い姿勢をしたくても筋肉が縮まっていては伸びないので、ストレッチによって伸ばしてあげると姿勢も意識しやすくなりますよ。
また人間は寝ている時に身体を回復しますが、筋肉が縮んだままでは寝返りも少なくなり、さらに筋肉が硬くなったり身体を歪ませる原因になります。ストレッチはこの予防にも良いでしょう。
2-3.伸ばし過ぎは逆効果
筋肉を伸ばして緩めるために行うストレッチですが、伸ばしすぎは逆効果になるおそれがあるので注意して下さい。
あなたも自己流ストレッチの際には、気持ち良いを通り越してキツイ感じがでるまで頑張ってしまうのではないでしょうか‥。
この「伸ばせば伸ばすほど効果的!」という気持ちは分かりますが、それでは身体の防御反応が起こって逆に固くなったり、筋細胞や毛細血管が微細損傷する事も考えられるので注意して下さいね。
ストレッチを行う時は、
- 「深い呼吸」をしながら
- 「心地良い」と感じるところまで
この2つの意識を持って取り組んで下さい。すると坐骨神経痛の原因となっていた部分周辺の筋肉が緩み、血流も良くなる事で坐骨神経痛にも良い効果をもたらす事が多いでしょう。
3.坐骨神経痛に効くストレッチ方法
3-1.お尻ストレッチ
お尻は直接坐骨神経が通る部分でもあり、腰とも直結しているので硬くなると坐骨神経痛にも悪影響です。ストレッチ方法は以下の通り。
- イスに座って足を組む(足首を反対の足に乗せるように)
- そのまま上体を前に倒していく(背中を丸めるのではなく、骨盤から倒す)
これでお尻が伸びるのが分かるはずなので、5秒伸ばしたら5秒緩めるというのを何セットか繰り返しましょう。秒数もセット数も自由ですが、あくまでも気持ち良い範囲で行いましょう。
さらに奥の小さい筋肉を伸ばす方法は次の通りです。
- 仰向けに寝て、膝を曲げる(立てる)
- 両足の幅を肩幅くらいに開く
- 片方の膝を内側に倒していく(お尻は床に着いたまま膝だけを倒す)
- この時に反対の膝は動かさない(少し内側に締めるくらいの気持ちで止めておく)
これで倒した方の股関節(お尻の奥)が伸びるのが感じ取れるはずです。
3-2.腰椎周辺ストレッチ
- 仰向けで寝る
- 両膝を曲げて両腕で抱える(寝たまま体育座りのような格好)
- そのままゆりかごのようなイメージで縦に揺れる
- (腕で膝をクイッ・クイッと引き付けるようにタイミングを取ると良いかも)
あくまでもゆったりとですよ。これで腰椎周辺がストレッチされて坐骨神経痛にも効果的です。
3-3.ハムストストレッチ
太ももの裏側の筋肉(ハムストリングス)は骨盤と繋がっていて、この筋肉の緊張はお尻や腰にも伝わって坐骨神経痛にも悪影響を及ぼします。
- 足幅を少し開いて立つ
- 両手で両足首を握る
- 握ったまま膝の屈伸運動をする
膝を伸ばした時に「太ももの裏側」がストレッチされるのが分かるはずです。そのまま心地良いところで数秒キープし、またしゃがむという事を数セット繰り返します。
3-4.股関節(腸腰筋)ストレッチ
- 床に膝立ちし、片方の足を大きく前に出す
- 前に出した足のさらに前に両手を肩幅程度に広げて付く
- そのまま腰を前に出していく(股関節を前足に近づけていく)
これで股関節の前側~下腹部の奥がストレッチされるので、坐骨神経痛に悪影響を及ぼしていた筋肉が緩みます。足幅や手幅に決まりは無いので少しずつ変化させたり、身体を少しねじる様にしても伸びる部分が少し変わります。色々試してみて下さいね。
また太ももの前側の筋肉も骨盤から始まっているので、そちらも緩めておきましょう。
- 立って行う場合は、片方の足首を掴んで後ろに引き上げる(お尻に近づけるように)
- 寝て行う場合は、仰向けで片方の足首をお尻に近づける
3-5.骨盤ストレッチ
骨盤の歪みがあったり、周辺の筋肉の硬さに片寄りがあると血流や神経に良くありません。以下の方法ではどこかをストレッチしようという感覚ではなく、普段動いていない骨盤や背骨を動かすというイメージが良いでしょう。。
- イスに浅く腰掛ける
- 自分で股をのぞき込むように背中・腰を丸くする
- 最後まで丸まった後は、腰から背中を反らしていく
これを息を吐きながら腰を丸めていき、吸いながら腰を反らすというふうに、ゆったりと深い呼吸に合わせて行ってください。
この時に気を付けるのは「骨盤から動き出す」イメージで行う事です。背中を丸める時はまず骨盤が丸くなり、その上に乗っかる背骨もつられて丸くなる。反る動きもまず骨盤が反ってから背骨がつられて反っていくという感じです。
こうして骨盤を動かす事で血流も良くなり、また周りの筋肉がストレッチされて正しい姿勢も意識しやすくなりますよ。
3-6.胸・体幹回旋ストレッチ
- スタート姿勢は横向きに寝た状態(枕はOK)
- 上側の足を前に出し(股関節90度・膝90度)、両腕は前に伸ばす
- そのまま胸・肩を開くように、上側の手をカラダの後方に持っていく
- この時のイメージは、自分の胴体が軸で、腕は伸ばしたままカラダから遠くを通る軌道で後方へ
- 視線は動く手の平を見て、顔がその動きに着いていくように
これも必ず「ゆったりとした呼吸」に合わせて行いましょう。
これは坐骨神経痛に直接関係するストレッチではないですが、縮こまっていた身体の前側が開くので正しい姿勢を意識しやすくなります。
4.坐骨神経痛、ストレッチ以外の「治し方」
とにかく痛みやしびれが強く、ストレッチだけでなく早く何とかした場合は「坐骨神経痛への対処/激痛や妊婦でもこれで安心4つの方法」をご覧ください。
そしてきちんと治療するにはまず医療機関の受診が大前提ですが、すでに病院に行ったけれど薬や湿布で経過観察のまま治らなくて、何とかしようと自分で探している人もいるはずです。
ここでのストレッチだけで良くなれば幸いですが、こじれている場合には根本の歪みから取り除くことも必要となります。そこでおすすめなのはやはりプロである整体院に掛かること。
もちろんそれで全ての坐骨神経痛が治るわけではありませんが、上手な整体院ならば今まで治らなった坐骨神経痛や原因不明の坐骨神経痛でも改善・軽減が可能なはずです。
「坐骨神経痛に効果のある整体・ない整体/6つの判断基準とは」にてどのように当整体が沢山の坐骨神経痛を改善してきたのかをご紹介してあるので、ぜひあなたの回りでの整体選びのヒントにして下さいね。
※本稿は私見であり医学的根拠を保証するものではありませんので、情報活用は自己責任にてお願い致します。