アキレス腱炎ストレッチ

アキレス腱ストレッチ/効果的な4つの方法

アキレス腱炎ストレッチ

スポーツやランニングで使い過ぎてアキレス腱炎になった人から、日常生活だけでアキレス腱が痛くなった人まで様々な悩みがあるはずです。

一たびバランスを崩すとそれだけ負担が掛かりやすい部位がアキレス腱なので、日頃からしっかりとしたケアが必要になってくるのは言うまでもありませんね。しかしせっかくケアとしてストレッチに取り組んでも方法が間違っていると効果も少なくなり、結局アキレス腱炎が治らないまま‥なんて事にもなり兼ねません。

そこで効果的にアキレス腱ストレッチをする為の【おすすめの方法】はもちろん、アキレス腱炎を招いてしまう【根本原因】までを解説してあります。慢性的にアキレス腱が痛む人から、スポーツ前にしっかりとアキレス腱を緩めておきたい人まで参考になるはずですよ。

1.ストレッチ効果UPの為に「アキレス腱炎」を知ろう

1-1.アキレス腱炎の痛みは「ふくらはぎの筋肉」から

ふくらはぎの筋肉効果的なアキレス腱炎ストレッチのためには「アキレス腱とは何か・炎症の原因」から理解したほうが良い効果をもたらせてくれるはずなので、順を追って説明していきます。

そもそも「腱」とは「筋肉の端っこ」の部分であり、筋肉が骨に付着するための繋ぎ目の役割を持っています。そしてこの「腱」自体はほとんど伸び縮みする事はなく「硬いゴム」のような性質をしているので、筋肉が硬く縮んでいると腱は引っ張られて負担が掛かるのです。

そして「アキレス腱」は「ふくらはぎの筋肉」の端っこであり「カカトの骨」へと付着しています。

つまりふくらはぎの筋肉が硬くなって縮むとアキレス腱に負担が掛かってしまうので、ストレッチによってふくらはぎの硬さを取り除けばアキレス腱炎も楽になる場合が多いでしょう。

1-2.ふくらはぎを硬くする「根本原因」

アキレス腱の痛みの原因ストレッチに直接関係ある訳ではないですが、アキレス腱炎をきちんと治したければ「どうしてアキレス腱・ふくらはぎにそんなに負担が掛かるのか」を知っておくと良いので簡単に説明しておきますね。

さて本来ヒトは効率良く身体を支え、効率良く負担を分散しながら動けるものです。大きな筋肉は大きな力を発揮し、小さな筋肉はそのサポート役を担い、左右でもほぼ均等に荷重を分け合うなど全身で助け合っているんです。

ところが筋肉の硬さに加えて「骨格の歪み・姿勢不良・重心のズレ」などがあると本来の役割ができなくなります。

例えば歪み・姿勢不良があると体幹の大きな筋肉が働かないので、その分を末端の小さな筋肉が頑張らなければいけなくなります。歩く・走る時に大事なお尻が働かないと、その分を末端のふくらはぎが頑張ることになり、結果アキレス腱への負担が増大するのです。

アキレス腱炎をきちんと改善したい人は「アキレス腱の痛み/4つの原因をプロが解説」をご覧になり、ストレッチ以外のアプローチ方法も確認すると良いでしょう。

2.アキレス腱炎への「ストレッチ効果」

2-1.ストレッチで「アキレス腱が緩む」

ストレッチする女性まずは直接的なストレッチ効果として「筋肉が緩む」ことで、その端っこである腱も緩みます。

これだけで全体の歪みは整いませんが、適切なストレッチを続ける事で筋肉が軟らかくなっていくので炎症も治まっていくはずです。

またふくらはぎだけでなく色々なストレッチを組み合わせる事で全身の硬さが取れると、フォームや姿勢を見直す時にも「邪魔」が少なくなります。

2-2.ストレッチで「血流UP」

血流人の身体は食べた物の栄養から出来ていて、この栄養は消化吸収された後に血液に運ばれて身体の隅々まで届けられます。

そして血管は筋肉の中を通っているので、筋肉が硬いと血流が滞って栄養が届きません。また循環不良だと逆に老廃物や発痛物質は蓄積されるので、アキレス腱炎の人はまさにこの状態になっています。

これがストレッチによって筋肉が軟らかくなると血流を邪魔するものがなくなります。すると炎症物質・発痛物質が流れる上に、傷んだ細胞を治すための栄養がどんどん運ばれてくるのです。

つまりストレッチの結果血流が良くなると「疲れが取れやすい・治りが早い」という好循環が生まれるのです。

2-3.ストレッチで「伸ばし過ぎは逆効果」

痛みに苦しむ男ストレッチの時に気を付けて欲しいのが「グイグイ伸ばす」という事。あなたも自己流ストレッチをやって、気持ち良いのを通り越してキツイ感じが出るまで伸ばしていませんか?

伸ばせば伸ばす程効果があるのではという気持ちは分かりますが、それでは筋細胞や毛細血管が微細損傷する事もあります。その場合、身体の防御反応として「痛めた部分はより固く修復する」ことで刺激から身体を守ろうとします。

これではせっかくのストレッチも逆効果になってしまいますよね‥。

ですからストレッチをする時は次の2つを意識して下さい。

  • 「心地良い」と感じるところまで
  • 「深い呼吸」をしながら

この2つを意識しながらストレッチに取り組めば「筋肉が緩み・血流が良くなり」結果としてアキレス腱炎改善に繋がるでしょう。

3.アキレス腱炎ストレッチ4つの方法

3-1.ふくらはぎストレッチ

普通に「アキレス腱伸ばし」で大丈夫です。壁に手を付いてから足を前後に開き、後ろ足のふくらはぎをストレッチしましょう。

この時注意するのは「踵を浮かさないで地面に着ける」ことと「つま先の向きを外に向けないで前に向ける」ことです。この二つを意識するとしっかりと「ふくらはぎ・アキレス腱に効く」のが分かるはず。とはいえ無理矢理伸ばすのではなく心地良いところまでにし、呼吸を止めずに行って下さいね。

3-2.足首ストレッチ

  • 正座をする(膝が痛ければ膝立ちでもOK)
  • 片方の膝を立てる(足裏を床に着く)
  • 立てた方の足裏をできるだけ身体の近くに引き寄せる
  • 太ももや膝に体重を掛けるように胸で押す(軽めに)

これをやんわり伸びるくらいに数秒キープし、一旦戻してからまた伸ばすのを何セットか繰り返して下さい。これは先ほどとは違う「ふくらはぎの奥」の筋肉がストレッチされます。

また足首周り全体を緩める方法を一つ。

  • イスに腰掛けてから片方の足をもう一方の膝の上に乗せる(足を組んだ状態)
  • アキレス腱辺りを両手で握る
  • 手は握ったままで、つま先をグルグル回す(大きく弧を描くように動かす)
  • これを内回り外回り15回ずつ程度行う

これで足首周辺の筋肉や腱がストレッチされます。

3-3.ハムストストレッチ

ふくらはぎと繋がっている「太ももの裏側(ハムストリングス)」を緩めます。

  • 足幅を少し開いて立つ
  • 両手で両足首を握る
  • 握ったまま膝の屈伸運動をする

膝を伸ばした時に「太ももの裏側」がストレッチされるのが分かるはずです。そのまま心地良いところで数秒キープし、またしゃがむという事を数セット繰り返します。

ジャックナイフを閉じたり開いたりする動きに似ていますね。

3-4.骨盤ストレッチ

アキレス腱炎を起こす原因の一つに「骨盤」の歪み・動きの悪さ・傾きなどがあります。それらによって骨盤周りの体幹の筋肉が働けないとアキレス腱に負担が掛かるのは先に説明した通りですが、骨盤に動きを出す事でその負担を軽減できるでしょう。

  • イスに浅く腰掛ける
  • 自分で股をのぞき込むように背中から腰を丸くする
  • 反対に反るように腰から背中を反らす

これを息を吐きながら腰を丸めていき、吸いながら腰を反らすというふうに、ゆったりと深い呼吸に合わせて行ってください。

この時に気を付けるのは「骨盤から動き出す」ようなイメージで行う事です。背中を丸める時はまず骨盤が丸くなり、その上に乗っかる背骨もつられて丸くなる。反る動きもまず骨盤が反ってから背骨がつられて反っていくという感じです。

こうして骨盤を動かす事でその周りの筋肉もストレッチされ、姿勢やフォームの修正も意識しやすくなります。

4.ストレッチ以外のアキレス腱炎改善方法

アキレス腱の痛み解消ストレッチは確かにアキレス腱炎緩和に効果的ですが、それ一つで根本原因まで改善できるものではありません。

あくまでも自分で行えるケアの一つとして考え、他の方法も併行しながら複合的にアキレス腱炎を治療していって下さい。またサポーターに頼っている人もいるかもしれませんが、デメリットもあるという事を「アキレス腱炎サポーター/3つの効果と知っておくべきデメリット」で確認しておきましょう。

またプロに頼る事を考えている人は「アキレス腱炎に整体が効く理由/4つのアプローチ」を読めばヒントになるはずですよ。そして総合的な対処方法は「アキレス腱の痛みにおすすめの5つの対処法」にあるので、これを読んであなたもアキレス腱炎のない日常を取り戻して下さいね。

※本稿は私見であり医学的根拠を保証するものではありませんので、情報活用は自己責任にてお願い致します。

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