胸郭出口症候群の根本改善

胸郭出口症候群「一般的な5つの治療」と「根本からの改善方法」

胸郭出口症候群 治療方法

胸郭出口症候群と診断されたけれど「色々治療をしたのに効果を感じられない」という人もはずです。

ここでは胸郭出口症候群に行われる「一般的な5つの治療」と「なかなか治らない理由」また「根本改善する方法」までご紹介していくので、胸郭出口症候群にお悩みの人はぜひご覧ください。

1.胸郭出口症候群の「一般的な治療方法」

1-1.牽引治療

牽引病院の機械を使って首を引っ張る治療法です。

牽引と弛緩という作業を繰り返すことで首まわりの筋肉を弛緩させてその付近を通る神経・血管への障害を減らすという治療です。

主に頸椎ヘルニアの治療で行うのが有名ですが、胸郭出口症候群にも行う場合があるようです。

しかしこの治療を何度行っても「効果が無い」という人が多く、それどころか悪化していった人も少なくありません。もしかすると牽引を繰り返す事で、神経が「伸びたゴム」のようになるのかもしれませんね。

もちろん効果があれば続けても良いかしれませんが、全く効果が無い(もしくは悪化する)場合はすぐに中断するほうが良いでしょう。

1-2.温熱治療

温熱治療首から肩甲骨や鎖骨まわりに「熱と磁力があるシート」を当て、横になる等の楽な姿勢で10分~20分温めます。

この温熱治療のポイントは「血行促進」です。血行促進すると「筋肉がほぐれる」ので、その中で圧迫されていた神経も緩みます。また「神経」はその近くを走る「血管」から栄養を貰っているので、血行促進したほうが良いのは間違いありません。

ただし温熱治療では胸郭出口症候群になった「原因そのもの」を改善できる訳ではないという事は頭に入れておきましょう。

1-3.体操療法

体操療法鎖骨周辺(首・胸・肩などのいわゆる胸郭出口)を動かす「体操」や、姿勢を正すための簡単な「エクササイズ・ストレッチ」を行います。

「筋肉が緩む・姿勢が変わる」などの効果から神経障害(圧迫・牽引)を軽減する目的です。

病院では大まかにしか行われないかもしれませんが、正確な方法で継続することで胸郭出口症候群治療の有効な手段になり得ます。

なぜならば先天的な場合を除いた胸郭出口症候群のほとんどが「普段の姿勢・生活習慣・仕事中の体勢」などによって出来上がった「カラダの歪み」が原因だからです。ストレッチや体操はこの根本原因にアプローチできるところが他の治療とは少し違う点ですね。

病院では教えてもらえない効果的な方法は「胸郭出口症候群のリハビリ/改善から再発防止までの3ステップ」でご紹介してあります。

1-4.神経ブロック注射

注射で治療胸郭出口症候群が悪化すると何もしていない時でも痛みやしびれが強いので、整形でブロック注射を打ってもらう場合もあります。ただしこれはいわゆる「麻酔」ですので根本治療にはなりません。

ここで注意すべきは「その痛みは身体からのメッセージ」だという事です。

「何かしらの不具合が生じているからそこを治してくれ!」というメッセージを身体が発しているにも関わらず、それを無視するために行うのがブロック注射です。

もちろん何とかしたい仕事がある時など、今すぐ楽になる事で助かる場合があるのは事実です。しかしいつまでもそれで誤魔化していては良くなるどころか少しずつ悪化していくおそれが高いでしょう。

「一時しのぎ」は緊急時だけにし、ちきんとした治療で原因改善していく事をおすすめします。

1-5.手術

胸郭出口症候群の手術先天的に骨格異常がある場合や、事故からの二次的障害による胸郭出口症候群などに手術をする場合があると言われます。また他の治療方法を行っても改善されずに症状が特に重い場合も手術をすすめられる事がありますが、いずれにせよ稀なケースと言えるでしょう。

  • 神経・血管周辺の癒着を剥がす
  • 神経・血管を邪魔している骨を切り取る
  • 神経・血管を圧迫している筋肉を切り離す

上記のような手術が主に行われるようですが、手術とは必ずしも良くなるものではありません。詳しくは「胸郭出口症候群の手術/その概要と『注意すべき2点』」をご参考に。

例えばもっと症例数の多いヘルニアの手術でも、神経を圧迫しているはずのヘルニアを除去したにも関わらずその後も症状が続く人(症状が酷くなる場合も‥)を沢山見ました。

見えるものだけを「悪者」にして取り除いても、実は違う「根本原因」があるせいで症状は変わらない事が多々あるという事です。

もちろん手術できれいに改善される場合もあるはずなので、選択肢の一つではあります。しかし「手術にはリスクがある」という事を頭に置き、まずは他の方法で根本改善を目指すことをおすすめします。

2.上記の治療と違い「根本改善する方法」

2-1.「カラダの歪み」を取る

歪み改善先ほどチラッと触れましたが色々な治療を行ってもなかなか改善しないのは「カラダの歪み」があるからなんです。

カラダの歪みとは「骨格のズレ」に加え「重心の位置・姿勢不良・筋肉のバランス」などを複合的に判断するもの。この歪みがあると「骨格が神経を圧迫しやすい位置」になったり「筋肉が縮んで神経を圧迫」するのです。詳しくは「胸郭出口症候群『本当の原因』はこの4つ」をご覧ください。

ところがこの歪みは自分ではなかなか改善しにくいもの。歪んでいる事にさえ気が付かなかったために胸郭出口症候群になったのですから‥。

やはりきちんと根本改善したい場合は治療院や整体などのプロに任せるのが一番です。ただし上記の「カラダの歪み」を見極めたうえで的確に改善できる技術がある所となると、やはり探すのが難しいのも事実。

しかしその時間と労力を掛けてでも高い技術の治療院を見つけた方が改善への近道になるので、あなたも信頼できる治療院を見つけて下さいね。

2-2.自分でできる治療方法

胸郭出口症候群のストレッチそんなことを言っても家庭の事情や仕事の都合があり、時間もお金も掛けたくないという人もいるでしょう。

そんな人には「体操・エクササイズ・ストレッチ」また自律神経の働きを高めて「身体の回復力をアップさせる」のもおすすめです。

少しでも胸郭出口症候群改善の道しるべになるように「自分でできる治療方法」を他のページで詳しく紹介していくので、そちらもぜひ参考にしてみてくださいね。

「胸郭出口症候群ストレッチ/筋肉と姿勢を変える4つの方法」
「自律神経を整える/体質改善のための12の方法」

3.「胸郭出口症候群の治療」まとめ

胸郭出口症候群のリハビリ胸郭出口症候群には様々な治療方法があり、どれを選択するかはあなたの意志です。しかし長い間痛みやしびれに苦しんでいる人達は、その治療方法では根本改善できていない証拠なのではないでしょうか‥。なぜなら当整体では胸郭出口症候群のほとんどが改善し、早期改善も少なくないからです。

あなたの身体はあなた自身が守らなくていけません。

症状をごまかすだけの治療に頼り切るのはやめ、根本から改善するために信頼できるプロを見つけるか、自分でコツコツと改善していくための治療方法を学んでください。

ここで紹介した方法以外でも良い治療があればそれも良いでしょう。何よりもあなたの胸郭出口症候群が改善に向かうことを心より願っております。

※当記事は私見であり、医学的根拠を保証するものではないので、情報の活用は自己責任にてお願い致します。また胸郭出口症候群を疑った場合はまず医療機関を受診されることをお勧めします。

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